2013/07/23

布服製作 その77

今日のご紹介は、「神は細部に宿る」セットですよー。


ラグランシャツ・デニムスカート・ボーダーソックスのセットになります。


どの辺が「神宿」なのかと言いますとですねー、
このシャツに描かれた「Der liebe Gott steckt im Detail」という言葉、
これが「神は細部に宿る」って言う意味なんですね。


この言葉、最初に知ったのは「暴れん坊本屋さん」などで有名な漫画家の
久世番子さんの描く被服コミックエッセイのタイトルからでした。

「神は細部に宿るのよ」というタイトルで、見たときにあ、なんだか出典元がありそう!
と思って調べてみたら、近代ドイツの美術史家 アビ・ヴァールブルクという人が残した言葉だそうです。

意味は、
『あらゆる芸術で優先されるものは作品全体の価値である。
だから「神は細部に宿る」事があっても、それは最終的には全体に統合されなくてはいけないのだ。』

ということらしいです。

なるほどなー。
はじめて聞いたときは、細部が重要だから作り込めよ!みたいな意味かと思っていたんですけど
そうではなかったんですねー。
調べてみて、この言葉がお気に入りになりました。


シャツの襟ぐりを大きめにして、首周りがすっきり。夏だし!
細部が作りこまれて、なおかつ全体でバランスが取れていますかねー?
いつか神様が宿るといいなあ、と思いながらこのお洋服を作りました。

お洋服だけじゃなくって、他のガレキや小物もそうですね。
バランスって大事なことだよなあ、ってつくづく思います。

文字はハンコを作って押しています。
一応布用のスタンプインクを使っていますが、強く擦ってしまったりすると
インクが落ちてしまうかと思いますので、お気をつけください。


後姿はこんな感じですね。
シャツもスカートもあきが無いので、すっきり着れると思います。

時々無性にハンコを作って布に押したくなるときがあるので、
今回は大好きな言葉でシャツを作ってみました。
この言葉も、お洋服も、気に入ってくだされば幸いです。